旦那が借金を残して亡くなると妻の返済義務はどうなる?

旦那が残した借金……どうなる?!

遺産ではなく、借金を残して旦那が死んでしまったとなれば『何でこうなるの!』と憤怒に叫びたくもなってしまうものですよね。

残された遺族は「これからどうしようか?」と考える大事な時にコレが発覚するとゲンナリとしてしまい、目の前だって真っ暗になってしまうものには違いありません。

ですが、実際にコレってありえなくも無い話だからこそ怖いと感じるものです。

旦那が借りた借金と言えば、”夫婦の負の資産”という風にも捉える事が出来るものなので、返済しなくてはいけない、子供だってこれから女手一つで育てないといけないと諸々考えてしまうと、心細く人生の岐路まで追い詰められた気持ちにさえなってしまうでしょう。

 

けれど、ご存知でしょうか? 旦那の借金って”元”妻が返済する義務は無いのです。

 

これが何故かと言えば、旦那が死んでしまった場合、旦那の財産は妻を含んだ法定相続人が相続する事を民法によって定められています。

けれど、財産と言えば……株や不動産などの”資産”を連想してしまうものですよね?

ですが資産と言ってもそれだけではなく、”負の資産”と分類される借金もこれに含まれるのです。つまり、残された妻にはこの財産(負の資産)を相続するか放棄するかを選択する事が出来るのです。

 

夫の負の資産を相続するか放棄するか?

旦那が死亡した際に発生する相続で、その相続人にも当てはまる妻は『単純認証』『限定認証』或いは『放棄』か? この3つの選択をする事が出来ます。

一般的によく言われる”相続する”というものは『単純認証』というものに当てはまります。確かに死んだ旦那が借金を残していた! なんて、分かれば焦ってしまうものかも知れませんが、冷静に考えてみて下さい。

財産全体でみたときにプラスになることがあります。ここで『借金があるから』と相続を放棄してしまえば、損をする可能性だってあるのです。

 

株だったり不動産だったり…残されるものは借金ばかりとは限らないものですよね? 借金を含めた財産を計算して、その合計がプラスになった場合は、単純認証を選んで相続をし、借金分を返済してしまうという手段も思い浮かぶものではないでしょうか?

旦那の借金総額も不明で”もしかしたら財産がプラスになるかも知れない”というパターンの時には『限定認証』を行った方が賢明と言えます。

マイナスだったという場合でしたら相続を『放棄』してしまえば、この負の相続も引き継ぐ必要性はありません。これによって”夫婦の負の財産”は消滅し妻の返済義務は無くなります。

 

ですが当然コレにだって条件があるものです。

この条件とは、旦那が死亡した事を知った日(死亡日ではありません)から3カ月以内に家庭裁判所に申し立てなくてはいけません。これを忘れてしまえば、返済義務は生じてしまうので、この点だけは注意しましょう。

このように、引き継いだプラスな財産の範囲内で借金を相続を認証する事によって、妻を含んだ遺族が負の資産だけを抱えるといった事は回避する事が出来ます。

状況を見極めて選択する事が大事だと分かりますね。

 

 

限定承認や相続放棄をする場合の注意すべき点について

限定認証を選択した場合の大きな注意事項は1点あります。

この選択をした場合は、手続きは”相続人全員で行う”必要があります。

これが何故かと言えば、相続人には限定認証を行うか相続放棄をするか? このどちらかを選択しなくてはいけないからです。

限定認証ともなれば、通常の単純認証に比べ手続きも非常に面倒で厄介なものです。なので、よほど大きな財産相続されるなんて場合以外は、単純認証を行うか放棄をした方が賢明な判断と言えます。

 

更に気を着けなくてはいけない部分として、妻が旦那の相続放棄を行った場合は相続権が旦那の両親へと移ってしまう点が挙げられます。

なので、妻が夫の負の資産を放棄したとしても旦那の両親が相続を受諾したなんて場合は、その負の資産が旦那の両親の方へと流れるのです。

……つまり、返済義務が自分に無くなった代わりに旦那の両親の方へと背負わせてしまう事態が生じるという事になります。

なので、夫の借金の返済義務の完全抹消を考えるといった場合には、旦那の両親や兄弟や姉妹と相続権のある人全員で放棄する事を選ばなくてはいけません。

 

また、相続人は遺族だけではありません。

例えば旦那が生前に誰かの保証人や連帯保証人になっていた場合は、その保証人も相続対象となります。自分では全く心当たりも無い場所で借金の返済義務が発生してしまった! なんて事もなりかねないものなので、死亡時すぐにこの確認も事前にしっかりと行っておいた方が良いと言えますね。

 

説明がかなり複雑となってしまいましたが……もし旦那が借金を残して死んでしまった場合は、”相続を放棄”さえすれば妻側には返済義務が無くなるといった事だけは留意しておくようにしましょう。けれど、どの道他の相続人達とは話し合わなくてはいけないものです。

こういった事でトラブルが発生……というのも安易に想像が出来るものですからね。この件においてはよく話し合いをする事も大事でしょう。

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